2022年12月4日日曜日

ほとんどの腰痛は筋・筋膜性腰痛?/症状や原因,治し方を紹介します/とりあえず冷やす?温める?

国民の80%以上の人が腰痛を経験するともいわれています.その中でも手術が必要な方は2%程度だそうです.国民病ともいえる腰痛の中から今回は筋・筋膜性腰痛について,簡単に紹介してみたいと思います.

腰痛

わかりやすくお伝えするために,医学的な言葉を少し表現を変えてお伝えしているところもありますが,ご容赦ください.

みなさんは筋・筋膜性腰痛という言葉を聞いたことがあるでしょうか?簡単にお伝えすると,筋肉や筋膜が原因で腰痛を引き起こす疾患です.原因が筋肉の問題なので,解決のためには筋肉にアプローチすることが重要です.整形外科を受診して,ヘルニアや脊柱管狭窄症や腰椎すべり症などの診断名がつく場合でも,実際には筋肉が原因で起こる腰痛も意外と多いです.なぜならリハビリで筋肉をほぐしたり,ストレッチしたりすると,そのあとから痛みがなくなることがほとんどだったからです.たまたま私が勤めている整形外科に筋肉が原因で腰痛を出している患者さんが多かったのでしょうか.逆に,ヘルニアやすべり症などはある条件で症状を出すので,わかりやすいことが多いです.

原因が明らかな腰痛の例をいくつか下に示します.全ての方に当てはまるわけではないので,気になる場合は整形外科の受診をおすすめします.

・ヘルニアの痛みは腰を丸めたときに出ることが多い

・脊柱管狭窄症は長時間歩くと痛くなってきて,しばらく座って休むと歩けるようになる

・腰椎すべり症では腰を反らすと痛いことが多い

上記のように,何かの条件で腰痛が起こる場合には筋・筋膜性腰痛ではない可能性が高いです.でも,筋肉をほぐして痛みがなくなるなら,筋・筋膜性腰痛の可能性が高いといえます.

レントゲンやMRIを撮影して,明らかにヘルニアや腰椎すべり症がみつかっても,実際には筋・筋膜性の痛みであることも多いです.腰が痛いから病院に行ったとします.MRIを撮影してもらったら,ヘルニアがみつかった.でも,リハビリで腰の筋肉をほぐしてもらったら痛みがなくなったという場合,筋・筋膜性腰痛の可能性が高いのです.筋肉をほぐしただけで,ヘルニアはなくなりません.ヘルニアが原因であれば,ヘルニアがある限り痛いはずです.ただし,ほぐしたあとでも腰を丸めて痛みが出れば,それはヘルニアの痛みかもしれません.

病院

症状のない人の腰をMRIで撮影すると,3割の人にヘルニアがみつかった研究(非常に簡略化してお伝えしています)があります.こういう「ヘルニアはあるけど無症状」という状態を無症候性ヘルニアといいます.肩では,症状はないけど検査をすると腱板が傷ついていたという「無症候性腱板断裂」という呼び名も知られています.腰ヘルニアと診断をされたとしてもショックを引きずる必要はありません.ヘルニアはあるけど,症状がない身体を目指せばいいのです.何をすればいいかって?リハビリを受けてください.一人ひとり,改善のためのアプローチ方法は違うので,ここでは紹介しきれません.リハビリの担当の方があなただけのアプローチ方法を教えてくださるでしょう.

リハビリ

一方で,筋・筋膜性腰痛は筋肉の問題なので,筋肉を押して痛みがあることが多いです.身体のとある場所を押してみて,痛みがあれば,そこに何か問題があるといえます.だから筋肉を圧迫してみて,痛い場合は筋肉に問題を抱えているのです.

筋・筋膜性腰痛に対するアプローチの基本は原因の筋肉をほぐして,鍛えるです.筋肉が張っていれば,ほぐすことで筋力を発揮できるようになるので,痛みがなくなる場合も多いです.ただし,その場合は一時的に痛くなくなるだけで,治ったわけではありません.筋肉が張ってしまう理由が他にあるからです.ほぐして一時的に筋肉の状態が良くなっても,原因が残っている限り,痛みがまたぶり返します.筋力が強くなれば,筋肉が張るのを防ぐことができます.

筋・筋膜性腰痛の原因をいくつか記載します.

・姿勢:腰を丸くしていると筋肉が張ってくる

・体重の重さは筋肉を疲れやすくする

・靭帯や椎間板の痛みの反射として筋肉が張る

・血液の流れ(血流・血行)が悪くなって起こる

・長い間,反り腰でいると背筋は疲労して張ってくる

姿勢が悪い

上記のような習慣がないかまずはご自分について振り返ってみてください.当てはまる方は修正してみてください.腰痛が楽になるかもしれません.

また,以下の対策を行ってみることをおすすめします.

・反り腰,猫背などの悪い姿勢が習慣化していれば,改善する

・股関節が硬いと腰の負担が大きく,腰痛につながりやすいのでストレッチする

・腹筋やお尻の筋肉の筋力低下は腰痛の原因になるので,鍛える

上記のように,日頃の姿勢に注意して,股関節をストレッチして,体幹周辺の筋肉を鍛えることが筋・筋膜性腰痛を改善させるヒントです.

私の経験では腰痛持ちの方の9割の方が股関節以外に足首も硬い印象です.今現在,腰痛に困っていてストレッチや運動どころではない方はまず患部を温めてみてください.ただし,安静にしていてもズキズキするような炎症があると考えられる場合は冷やしてください.炎症がない場合は温めると症状が楽になりやすいです.痛みをコントロールできている間に,ストレッチや運動などのリハビリをして,腰痛のない身体を目指しましょう.ストレッチ方法や筋トレの方法は後日紹介します.

あくまでも一般的なお話なので,個別の症状についてはお近くの整形外科(リハビリテーション科)への受診をおすすめします.当ブログでの責任は負えませんので,ご了承ください.

〈筋・筋膜性腰痛のまとめ〉

①筋肉が原因で腰痛を起こしている

②診断名がつく場合でも,症状はないことがある

③筋肉を押してみて,痛ければ,筋肉に何か問題があるといえる

④常に姿勢に気を付けて,股関節の柔軟性を取り戻し,体幹周辺の筋肉を鍛える

⑤症状が強いときは冷やしたり,温めたりして対応する


お問い合せはLINE公式アカウントhttps://lin.ee/oX4OZQi

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